以前イヤホンが原因で外耳炎になっていたことがあり、これを機にと思いヘッドホンに手を出してみることにした。
普段イヤホンしか使わない筆者が本格的にヘッドホンを使ってみた結論として、ヘッドホンを使うことに拘りがなければ買う必要性はないと思ったので、なぜそう思ったのか解説していきたい。
ANAのファーストクラスや大谷翔平も使う高級ヘッドホン
WH-1000XM5はSONYのフラッグシップモデルで、ANAの国際線ファーストクラス利用者の貸出用として採用されたり、世界的スターの大谷翔平選手も利用している。
価格は約4.5万円となっていて、お金に余裕がある人かガジェット好きじゃないと手を出すのが難しい。
つや消しで超シンプルなデザイン
WH-1000XM5のブラックはサラッとした質感で、ヘッドホンのゴテゴテ感がなくシンプル。
ハウジング部はつや消しブラックで高級感があるが、その反面指紋がつくから定期的に拭く必要はある。
サイズ調整の可動部は無段階になっていて、シームレスに調整が可能。
左側のハウジング下部には、電源ボタンとモード切替(ノイズキャンセリング・外音取り込み・OFF)が設けられている。
ボタンは押しやすい位置に配置されていて、それぞれボタンサイズが異なるため、触れた感触でどちらのボタンなのか判別することができる。
筆者は後付けのイヤーパッドカバーを装着していて、ムレにくくなるし、汗をかいてもカバーを外して洗うことができる。
某イヤホン専門ショップの店員さんに聞いたら、レザーの劣化防止にもなるらしいから購入した。
メーカー公表値は250gだが、イヤーパッドカバーを装着しているため約7g重くなっている。
大きめなヘッドホンとしては、軽くもなく重くもなくといったところ。
音質・ノイキャン・外音取り込み全てが優秀
WH-1000XM5は30mmの専用設計ドライバーが組み込まれているらしい。
耳に自信があるわけではないが、実際聞いてみると音の解像度が高く、特に低音は響きがあってライブ会場にいるような臨場感を感じる。
ノイキャンの進化が凄い
WH-1000XM5にはオートNCオプティマイザーが搭載されている。
ヘッドホン装着時の個人差(髪型、メガネの有無、装着ズレなど)を自動で検出。ユーザー一人ひとりに合わせてノイズキャンセリング特性を常に最適化します。同時に、ヘッドホンに搭載されている気圧センサーにより、飛行機に搭乗中など気圧の変化に対してもノイズキャンセリングを最適化。これによりユーザーのあらゆる装着状態の差分や、使用環境によるノイズキャンセリング性能を存分に発揮しきれないということをなくし、常に理想的なノイズキャンセリング効果を自動的に提供します。
sony公式より引用
気圧差まで考慮してノイキャンを調整するわけだから、ANAのファーストクラス用として採用されるのにも納得。
使用感としては、AirPods proやWF1000XM5など耳穴を直接塞ぐカナル型イヤホンと比べると、単純なノイキャンの効きでは若干弱く感じる。
その反面、オートNCオプティマイザーのおかげなのかノイキャン特有の圧迫感がなく、快適度はWF1000XM5の方が上といった印象。
外音取り込みも優秀
無音状態で外音取り込みを使えば若干ホワイトノイズが乗るが、個人的にはほぼ気にならないレベル。
外音取り込み最強と言われるAirPods Proには劣るが、マイクを通しているような違和感もなく優秀。
フラッグシップモデルにふさわしい機能性
WH-1000XM5はsonyのフラッグシップモデルなだけあって、それに見合うだけの機能性が盛り込まれている。
シンプルで直感的な操作が可能
WH-1000XM5のハウジングに触れることで耳元で操作できる機能は次の通り。
- 再生/一時停止
- 音量上げ下げ
- 次の曲の頭出し/前の曲の頭出し
- 早送り/早戻し
直感的に操作できる上、センサー感度も良好で使い勝手が良い。
ただし、早送り/早戻しは対応している音楽配信サービスでないと使えないみたいで、筆者が利用しているYoutube musicとAmazon music使用できなかった。
Youtubeとかでも使えないし、むしろ対応しているサービスのほうが少ないから使い道がない。
USB PD対応で超高速充電が可能
WH-1000XM5はUSB PD規格に対応していて、充電器やケーブルもUSB PD規格のものを使用すれば、3分の充電で3時間分充電することができてしまう。
もし朝に充電切れに気づいたとしても、支度の間に充電すれば1日余裕で持つくらいまでは回復できる。
sony公式より
WH-1000XM5の電源が入っている状態で電源ボタンを押すと、バッテリー残量がどれくらい残っているのか音声で読み上げてくれるし、残量が少なくなったときも同様に音声でお知らせしてくれる。
そもそも気づかずにバッテリー切れさせる心配がないようになっているのが素晴らしい。
マルチペアリング対応
今や各メーカーの高級ラインはマルチポイントに対応していないと大きなマイナスポイントになる。
無論WH-1000XM5は対応していて、2台の端末と同時接続が可能になっている。
有線接続することで遅延なしでハイレゾ再生可能
WH-1000XM5を購入した最大の決め手でもあるんだけど、Bluetoothだけじゃなく有線接続にも対応している。
普段はBluetooth接続で使用しつつ、動画編集や音ゲーなど遅延が困るときは有線接続すれば遅延を気にせず使える。
因みに有線接続時はハイレゾ対応だが、電源を入れないと音質が劣化するから、充電無しで運用するのは実質不可と捉えてほしい。
ヘッドホンは必需品ではない
さて、ここまでWH-1000XM5の素晴らしい点を解説してきたんだけど、正直値段が高いが故に懐事情が潤っている人にしかおすすめしにくい。
イヤホンの手軽さには勝てない
筆者はもともとイヤホンしか持っておらず、外耳炎が原因でヘッドホンを買ったんだけど、治ってからはヘッドホンを使用する機会が減りイヤホンメインになった。
イヤホンはコンパクトでどこにでも持ち歩けて気軽に使える。
やはり毎日使うものだから手軽さは重要で、その点において圧倒的にイヤホンが優れている。
髪ぺったんこ問題
日常使いでヘッドホンが選ばれにくい理由の一つは、髪に触れることだと思う。
男は整髪料をつけることが多いし、髪がペタンコになるのは避けるなら、通勤時に使うことは断念せざるを得ない。
頭が締め付けられて長時間は使えなかった
イヤホンを長時間使用すると耳が痛くなりがちだが、ヘッドホンは耳が痛くならない分、頭が締め付けられて痛くなってくることが多かった。
筆者は頭のハチが張っていて、それ故かもしれないが、こればかりは試着では気付けないと思うから、一度購入してヘッドホンが向いているか確かめるしかない気がする。
4.5万は妥当かもしれないが買うべき理由がない
WH-1000XM5は金に糸目をつけないのであれば、間違いなく優秀なヘッドホンと思う。
筆者がおすすめするとしたら、金が余っていてヘッドホンでも買おうかなーと考えている人くらいで、その他大勢の人にはおすすめしない。
多くの人にとって日常使いするのはイヤホンなわけで、そのイヤホンも良いものを買おうとすれば数万するような時代。
もし性能が低いイヤホンを使っているようであれば、まずはイヤホンにこだわってもらって、お金に余裕があるならWH-1000XM5も買ってもいいかもしれない。
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